ムーサー(モーセ)は、イスラーム(イスラム教)における最も偉大な預言者たちの一人です。クルアーン(コーラン)で最も頻繁に言及される人物の一人であり、その使命が詳しく語られています。567

選ばれ、トーラーを授けられる

神はムーサーを選び、かれに啓示――トーラー(タウラート)――を託しました。

かれは仰せられた。「ムーサーよ、本当にわれは、わが言伝とわが言葉で、あなたを人々の上に選りすぐった。ならば、われがあなたに授けたものを手にし(て、それを遵守し)、感謝する者の一人となるのだ」。

— クルアーン 7:144(サイード佐藤訳)1

神と語った者

ムーサーには、クルアーンで記される際立った点があります。神がかれに直々に語りかけたことで、かれは「カリーム・アッラー」(「神が語りかけた者」)という称号を得ました。

そしてアッラーはムーサーに、直々に語りかけられたのだ。

— クルアーン 4:164(サイード佐藤訳)2

これは最初、聖なる谷トゥワーの燃える柴において起こりました。

本当にわれこそは、あなたの主である。ならば、(われとの語らいのため、)あなたの靴を脱ぐがよい。まさにあなたは、聖なる谷トゥワーにいるのだから。……本当にわれこそは、われ以外に崇拝すべきもののない、アッラー。ゆえにわれを崇拝し、われを唱念すべく礼拝を遵守せよ。

— クルアーン 20:11-14(サイード佐藤訳)3

ファラオのもとへ遣わされる

ムーサーは、ファラオに立ち向かい、イスラエルの子らを抑圧から解き放つために遣わされました。神がかれに与えた徴の一つが、海が割れることでした。

われらはムーサーに、「あなたの杖で、海を叩け」と啓示した。(彼がそう)すると、それ(海)は割れ、全ての割れた部分は、大きな山のようになった。

— クルアーン 26:63(サイード佐藤訳)4

要するに

ムーサーは、イスラームにおいて力ある預言者として敬われます――神が語りかけた者、ファラオのもとへ遣わされた解放者、そしてトーラーを授けられた預言者――預言者たちが分かち合う物語の中心的な人物です。